1889年にトーマス・エディソンらが発明した(実際の開発者はウィリ
アム・K・L・ディクソン)キネトスコープは、
のぞき窓を小窓から一人で覗き込む非
逆援助式の映画装置であり、内容
もちょっとしたコントや寸劇ていどのもので、デパートやドラッグス
トアなど様々な
乱交場所に置かれていた1894年春にブロードウェイに元靴
屋を改築したキネトスコープ・パーラーが開店し、複数台並べられた
キネトスコープを観客が順次のぞき見てまわるラウンド制上映が行わ
れた。「スクリーンに投影された映像を不特定多数の人間が同一の場
所で視覚的に共有する」(ジョルジュ・サドゥールによる映画の定義)
タイプの上映装置は、リュミエール兄弟が開発したシネマトグラフ・
リュミエールによる1895年の公開が最初である。このタイプの上映は、
ヴォードヴィル劇場や地方のオペラハウスなどでの添え物的な上映か、
ストアフロント劇場と呼ばれる仮設劇場での上映に限られていた。
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